袴田家物語

巖さんに、「お姉さんと静岡へいってくるね！」とご挨拶・・え？オマエも？って顔


外に出ると、雨の中報道陣に囲まれるひで子姉さん・・


「今日は、弁護士さんが反論するから楽しみです」

静岡地裁11時定刻に開廷。
前回の「検察官の主張①」（犯人がみそ工場関係者であることが強く推認される上、証拠から推認される犯人の事件当時の行動を行動を被告人が取ることが可能であった）を、田中薫弁護士が完膚なきまでに打ち砕く弁論をくりひろげ、角替清美弁護士がその証拠を提示していきました。





途中、「捏造」と言われることに怯える検察が口を挟むも、「だれも捏造とは一言も言っていません」と一蹴する田中弁護士。その気迫と記憶力、明晰な弁論が検察を圧倒しました。

実物の証拠が数々提示されましたが（くり小刀、鞘、混合油を運んだとされているポリ樽、雨合羽など）、中でも私に衝撃だったのは当時巖さんが履いていたゴム草履でした。

あ～、どうしてこれがあるのに有罪になったのかと、ずっと悔しく思ってきた、57年間検察の倉庫に眠らされていた巖さんのゴム草履！それが目の前にあるのでした。
底も大画面に写して見せられましたが、きれい！

このゴム草履は、７月７日巖さんから任意提出させたというもの。これを履いて侵入し4人も刺殺し、遺体に油をかけて放火したというのに、このゴム草履からは血痕も油も検出されなかったのです！
この１点だけ見ても巖さんが犯人ではありえません。

しかし警察は、鑑定結果が陰性だったことを、書類にせず証拠にしなかったのです。

そのことを田中弁護士が指摘したとき、検察官3人の顔を見たら・・
3人とも浮かない顔をしていた・・まいったな・・そういう顔に私には見えました。

若き巖さんが、このゴム草履を履いて生き生きと働く姿が目に浮かぶようでした。まさか、こんなことになろうとは想像だにしなかったでしょうに。再審無罪になったら巖さんに返して！

当初、白っぽいパジャマでは目立つから着て行ったとされたゴム製の雨合羽、これも提示されましたが、ダンボール箱のビニール袋に入ったまま箱とビニールを開いただけでチラッと傍聴席に向けられただけなので、これは全く私には見えませんでした。裁判官の前には持って行ったので、國井裁判長はじめ3人の裁判官は近くでご覧になりました。どうして出して見せてくれないのかと思ったら、古くて崩壊する可能性もあるからとか、あとで弁護団から聞きました。雨合羽にも57年という異常な時間を思い知らされたことでした。
私は素材がどんなのだったか見たかった。

本日の弁護側反証については、後日に。

公判が終わって記者会見までの時間くつろぐ小川弁護士とひで子姉さん。


「ちょっと～、小川先生もやるのよ！」と、ひで子姉さんに言われて・・「え～～？こぉ～？」


記者会見


今日、主役の田中薫弁護士と角替清美弁護士↓





「きょうは、おもしろかった！弁護士さんが捜査資料を一生懸命読み込んでくれていることがわかって、改めて弁護士さんの力の強さに、私ね、びっくりしちゃったの・・感謝感激でした」と、ひで子姉さん。
それを聞いた角替弁護士は涙を拭いました。

巖さんは、帰宅したらお風呂に入っておいででした
ドアを少し開けて・・
「ただいま、かえってきました～～」

洗い場に座っていた巖さん・・
「は～い」

今日の巖さんは、二人の女性をお供に元気にお出かけされたようでした。


え～～？楽しそう～～


雨の中、静岡地裁にきてくださったみなさま、遠くから応援してくださったみなさま、ありがとうございました！

今度は１１月２０日（月）です。検察による「巖さん犯人説」その②冒頭陳述＆証拠調べの予定です。