ゲスト河野義行さん・第25回「袴田事件がわかる会」続報ラスト

袴田家物語

2019年10月13日 23:58

この度の台風の爪痕が広範囲に及びましたね。

みなさんのところは、いかがでしたでしょうか。
被災されたみなさまには、お見舞い申し上げます。

さて、長いこと続いている河野さんのお話のご紹介。最後に死刑制度についてです。


「私は死刑は反対と聞かれれば答えている」と死刑制度反対を表明する河野さん。

理由は・・

「命というものが本当に大事でかけがえのないもの」であること。「その命を、たとえば2つとにったら死刑だ、みたいなことになってるでしょ」と、かけがえのない命を、数で量刑判断している問題を指摘。

「人は間違うものだと」という認識からミスジャッジについて言及。「1千万人に1人くらいはしょうがないじゃないかという感覚なのか、数が小さければいいのかっていう話なんですよね。あっちゃならない、ゼロじゃなきゃいけないわけでしょ。・・どう考えてもおかしい。人が人の命をとることない。ましてや、何もしていない人の命をとられたら、たまったもんじゃない」

死刑制度が犯罪の抑止にはならないこと。「犯罪って量刑考えながらやる人いるんですか?いないと思うんですよ。・・殺人事件というのは、数は変わらないじゃないですか。これだけ死刑執行されてもですよ」

警察の被害者調書を取るときに、犯人に対して極刑を望むか聞かれて、河野さんは望まないと答えたそうです。

河野さんは赦(ゆる)す人だからです。

「人は間違うものだ。だから赦(ゆる)す」

寛容の精神は、また徹底した合理主義でもあります。

今回、河野さんのお話をお聞きして、会場のみなさんも深く考えさせられたと、アンケートにでています。

私たち国民の問題もあるのではないかと、みなさんに問いかけました。

警察もマスコミも、国民からの圧力を感じて暴走していくのです。

しかも、そういう警察を許しているのは国民です。

同じく元ボクサーで冤罪から無罪を勝ち取ったハリケーン・ルービー・カーター氏のパーティでのスピーチも紹介し会を終えました。

「私の青春は台無しにされた。私に彼らを恨む権利があると思うでしょうが、いまだにその人たちを恨むという事は、いまだにその人たちの影響下に置かれているという事だ。その人たちの手の平に乗って踊らされていることだ。そんなことは嫌だから、私はあの人たちを恨まないし、赦す」

カーター氏が無罪になったとき、獄中の巖さんは自分のことのように喜んだお祝いのメッセージをしたためています。

(獄中書簡日記集『主よ いつまでですか』新教出版をぜひご覧ください)

「赦(ゆる)す」ことを学ぶ会でした。









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