袴田家物語

東京の方から「袴田さんのブログ更新楽しみにしてます」と言われました。

あ・・巌さんのことを応援、心配されているみなさんが巌さんの様子を知る手立てがないんだ・・

ならば、できるだけ巌さんのご様子をアップしていこう・・と思いました。

今日は、秀子姉さんがお留守。

巌さんのドキュメンタリー「夢の間の世の中」映画会でご挨拶のため東京へお出かけ。
今夜はお帰りになりません。

そこで、夕ごはんのお弁当をお届けしました。

（巌さんが認知症などという噂を耳にしましたが、そんなことはありませんよ！）

朝、お出かけ前に秀子姉さんから私が来ることを聞いていた巌さんは、ドアの鍵を開けて待っていてくださいました。

「ピンポーン」・・・玄関で巌さんにご挨拶。

「お弁当を持ってまいりましたが、お邪魔してもよろしいでしょうか」

「いいですよ。どうぞ」　で・・めでたく中に入れていただきました。


味わっておられるところ
「写真を撮ってもよろしいですか」　
「いいですよ、フフ」と許可を頂いてからパチリ。
（シャッターチャンスが悪かったですね。微笑まれたのに映ってませんね）

うちの農薬も肥料も使わないで育てたブロッコリーも先に食べていただきました。
美味しいんですよ


「私が作ったんですよ、コレ。ちょっと、つまんでみてください」とおすすめすると・・・

「コレ、なにかね？」と言われました。

昔はなかったですもんね、ブロッコリーなんて。
生活場面で48年のブランクをしょっちゅう思い知らされます。

「では、帰りますね。ゆっくり召し上がってください」

「ありがとう」

わ～～「ありがとう」って初めて言われました

よかった～。

実は、昨日はフラレてしまったのでした。
街を歩く巌さんに秀子姉さんとランチにお誘いしても「忙しい！」と言われ・・


お一人で・・。


秀子姉さんによると、色々な時があるとのこと。

それは、そうでしょう・・・。

巌さんの中に48年間凍りついた氷河を見る思いでした。

いくら私たちがその表層の一部をにわかに温めようとしたところで、そう簡単に融けるほど巌さんが受けてきたダメージは軽くはない。

この紳士の瞳の奥にどれほどの怒りと哀しみがあるのか・・。

私たちに何ができるのか・・。


なにはともあれ、今日は受け入れていただけてよかったです。