2018年05月25日

袴田巖さん 「幸せの花」

今日の「巖さんの花」下 バラが咲きましたキラキラ
袴田巖さん 「幸せの花」


巖さんの部屋には、いつも花が飾ってあります花束 巖さんは花が好きだから。
袴田巖さん 「幸せの花」


秀子姉さんは、東京拘置所でも花の差し入れをしていたとか。

せめて花・・。

殺伐とした狭い牢獄の中で、その花はどんなに巖さんを慰めたことか・・。

巖さんが壁に・・・「袴田巖 幸せの花」と書いてから1週間が経ちました。 
(5月18日のブログをご覧ください)

「ジョンレノンの壁」ならぬ「袴田巖さんの壁」

そこに巖さんは、なんて書くのか・・みんなが固唾を飲んで見守る中・・

巖さんは、誰も想像できなかったことを書きました。

それが、「幸せの花」。

「袴田事件がわかる会」で、秀子姉さんは声を震わせていいました。

「巖は・・幸せなんて言葉は、今まで使ったことがありません。だから・・巖は・・しあわせを感じていると・・私は思っております・・なにも、言いませんが・・確かにしあわせを感じていると・・私は思います・・」。

袴田巖さん 「幸せの花」


秀子姉さんに大事に、大事にされる日常。

その中で、巖さんは薄皮をはぐように鎧を脱いでいきます。

今日も窓辺で弟の帰りを待つ秀子姉さん下
袴田巖さん 「幸せの花」



この後、間もなく下の道路に巖さんが姿をみせて

窓辺を見上げてお姉さんに手をあげ、お姉さんも手を振って・・

「おかえり~」

「はい、ただいま」。

確かに、ここには「幸せの花」があると思うのです。

(ちなみに、巖さんが「ただいま」などと言うようになったのは最近のことです。前は、行きも帰りも無言でした。あたたかい人間関係の中で、変化しています)










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この記事へのコメント
はじめまして。
いつも楽しみにキッチンガーデンさんの、袴田厳さんと秀子さんの近況やわかる会の報告などを拝見させていただいております。袴田厳さんを救う会の4月の公開学集会で、“帰ってきた袴田さんとともに”を手に入れ拝読させて頂きました。実は、なんとなく男性だと想像していたのですが、この資料を読み、女性であることに驚きました。ただ、厳さんが心を開いてくれるのは、子供や女性のみとの話もあり、なるほどと円滑な厳さんとの人間関係を納得しました。
袴田さんの、東京高裁の再審の可否判断の決定がようやく2018年6月11日(月)13:30過ぎ(静岡・毎日新聞2018/5/8付地方版)に明らかになることが決定しましたね。本当に、待たされに待たされてやっと決まったのかという感じです。袴田さんや秀子さんの高齢化を考えるとこの即時抗告審の停滞(長期化)には強い怒りを覚えます。
裁判の大原則である、“無実の者は処罰しない(無辜の不処罰)“” 犯人と断定するに「合理的な疑い」が残る場合は無実とする(疑わしきは被告人の利益に)“という見地からの裁判所のアプローチであれば、これまでの、DNA型判定の結果だけでなく、パジャマから訴因変更され、はけなかったズボンを含む「5点の衣類」弁護・支援者側及び高検側の「味噌漬け実験結果」等々の試料を客観的に組織的な予断を持たずに判断すれば、言うまでもなく、再審開始決定に進むのはまちがいないでしょう。白鳥決定でも、その原則は、再審においても適用されることも広く認められています。但し、その適用事例が少ないのは哀しいことですが、、
少し前に読んだ、多くの逆転有罪のない無罪判決を出したことで知られる木谷明さん(弁護士、元裁判官、元大学教授)の著書「刑事裁判の心-事実認定適正化の方策(木谷明)法律文化社」にも、以下のような記述があります。
“刑事裁判官として、(一部略)たどりついた結論は、①刑事裁判における最大の不幸は、何といっても冤罪の発生であるから、②被告人側の提起する疑問には正面から取組んで極力疑問点の解消に努めるべきであり、③このような審理の結果証拠上の重要な疑問が解消できず、有罪であることについて説得力ある説明ができないときは、形式的な有罪証拠に引きづられることなく無罪判決に踏み切ることに躊躇すべきでなく、④証拠の不足を推測や想像で補うのは適当でないということであった。それと同時に、私は、⑤刑事裁判において犯人を処罰する手続きは、あくまでもフェアーなものでなければならない。そうでなければ、たとえ有罪判決を受けた者が真犯人であったとしても、その判決は感銘力に乏しく、被告人を本心から更正させる力に欠けると考えるに至った。私は、刑事裁判官として終始このような考えで仕事を続け、他方、在官中及びその後公にしたいくつかの論稿において同様の指摘をしてきた。”
正に、刑事裁判官のあるべき姿であり、刑事裁判の最も重要な課題は、冤罪を防ぐことと捉え、さらに、有罪判決時の被告人の更正にかかわる感銘力にまで配慮されている点は、木谷さんの裁判官・弁護士としても人間としても皆から尊敬される人間力より滲みでてきた考え方であり、木谷さんの人生の矜持に違いありません。
袴田厳さんの再審開始可否判断を下す東京高裁の大島隆明裁判長も、同じ裁判官として木谷さんと同じ志を持ち、適正な可否判断を下してくれ、検察の特別抗告もなく、厳さんの幸せの花が更に大きく開花することを強く強く祈らざるをえません。
Posted by Oh!Noh! at 2018年05月30日 12:13
Oh!Noh!様

力強いコメントをありがとうございました。

「袴田事件がわかる会」へのご出席も、ありがとうございました。

Oh!Noh!様の見識の広さに敬意を表します。

袴田巖さんの事件のみならず日本の刑事司法の問題にまで言及されたコメントは貴重で、多くの方に読んで頂きたく思います。コメント欄に気づかない方も少なからずいらっしゃるので、全文をブログ記事で紹介したいと思うのですが、よろしいでしょうか?お返事いただけましたら幸いです。

実は、秀子姉さんも毎日ブログを見ているのですが、コメントには気づいていないようなのです。Oh!Noh!様のコメント、明日、秀子姉さんにも見せます。

ありがとうございました。

またぜひ、6月の「袴田事件がわかる会」にお越しくださいませ。
お待ちしております。
Posted by キッチンガーデンキッチンガーデン at 2018年05月30日 21:54
キッチンガーデン様

コメントありがとうございます。
まず、最初に訂正させて頂きたいのですが、私が参加したのは、「袴田事件がわかる会」(わかる会には、残念ながらまだ参加できておりません。)ではなく、東京の門間様主催の袴田厳さんを救う会のジャーナリスト青柳雄介さんの“公開学習会”に参加させて頂きました。青柳さんともお話しすることができ、有意義な学習会でした。

私の拙い拙文・駄文・乱文のコメントを評価していただき恥ずかしい限りです。袴田厳さんの壁に厳さんが初めて書いた前向きな言葉“幸せの花”のことが強く頭に残り、ついコメントさせて頂きました。もし私の拙いコメントが何かの役に立つのであれば、今回のコメントも含めて使用し、不必要と判断された部分は遠慮なく削除(割愛)してください。
秀子さんにも、読んでいただけるとは嬉しい限りです。キッチンガーデンさんのブログを拝見させて頂いている理由は、厳さんの近況はもちろんですが、秀子さんの、どんな状況下でも常に前向きで辛いことでも笑い飛ばせるおおらかな生き方・生き様の一部が垣間見られるからです。秀子さんからは、このブログや他の動画などから、元気をもらっています!本当にありがとうございます。よろしくお伝え下さい。

日本の刑事司法の問題のお話がでましたが、袴田さんの事件からは、様々な日本の刑事司法(司法制度)の問題点・課題が顕在化していますね。5/28TV放送されたSBSスペシャル「黒い証拠 白い証拠〜袴田事件 再審を問う〜」でも検察の証拠開示の問題が白い証拠・黒い証拠として問題提起されていましたね。つまり、検察が、黒い証拠(最良証拠:有罪の立証に繋がる検察に有利な証拠。例えば、自白調書、訴因変更されたパジャマ、名前入りの焼かれた紙幣、不自然に発見された五点の衣類・共布(端布)、小さすぎるくり小刀、逮捕当時の身体検査報告書に記載のなかった右足すねの傷の写真など)のみを開示して、白い証拠(被告人に有利な証拠。例えば、ズボンのタグのBが体型でなく色の記号だったことの隠蔽の事実、五点の衣類のカラー写真ネガ、取調べの録音テープなどなど)は原則開示しないという、どう考えても不合理な現実です。検事失格の著者の市川寛さんの話では、なんと検察官は、裁判官が判断を誤らないように黒い証拠(最良証拠:検察にとっての良い証拠)のみを開示し、白い証拠(被告人に有利な証拠)は開示するなと教育・指導を受けるとのことでした。市川さんも、裁判官をなめている!と話していましたが、まさに検察のこの不遜な態度には憤りを覚えます。

 袴田厳さんの弁護団長の西嶋勝彦弁護士も、“袴田事件の再審開始決定を契機に日本の刑事司法改革を進めよう!”とのタイトルのある2014年の伊藤塾での講演会では、刑事司法改革の重要な課題として以下の項目を挙げられていました。
 ・取調べの可視化(録音・録画):全過程可視化へ。弁護人の立会い。強要の取調べの問題。    
 ・代用監獄の廃止:長期間の警察への拘束の問題。拘置所での取り調べを。
 ・人質司法からの脱却:勾留後保釈が認められない問題。否認すると保釈されない。        
・全面的証拠開示:黒い証拠・白い証拠の問題。公判前整理手続。
 ・検察官の上訴の禁止:検察の再審の即時抗告・特別抗告などの問題。
 ・証拠ねつ造、隠匿の責任追及:静岡地裁決定記述のねつ造などの責任問題。国賠訴訟。
 ・死刑廃止:冤罪・誤判が避けられないのなら死刑は廃止。
 ・マスコミのあり方:袴田さん事件発生時から検証のない警察情報の垂れ流しの問題。
 “ボクサー崩れ”“まだ白状しない”などのマスコミ論調。
西嶋弁護士の指摘する課題は、冤罪・誤判について考えたことのある方なら、全て当然に賛同・支持されるべき課題です。さらに、木谷明さんは、NHKクローズアップ現代:埋もれた証拠~“袴田事件”当事者たちの告白~の中で、“誤判の原因究明をする第三者機関”を国会に作るべきであると提言されています。

取り調べの全過程可視化、代用監獄廃止、人質司法脱却、全面的証拠開示などは、もちろんのこととして、最後の、マスコミのあり方ついても、裁判へもたらす影響力も少なくない無視できない課題です。袴田事件の静岡地裁の付言つきの第1審の判決を書かれ、無罪の心証があったことを公表された熊本典道元裁判官が、2007年3月のインタビューで、合議前、無罪と予測した静岡地裁裁判長が袴田さんを有罪へとどうして考え方を変えたのか?の回答の2つの理由のうちの一つとして、こう答えています。「新聞等が連日、連夜(厳さんを)“極悪非道”と決め付ける。むちゃくちゃですね。あれを夕刊、朝刊で見てご覧なさい。それからテレビ、ラジオ。裁判官が朝昼晩まじめにみるでしょう。影響がないといえば嘘です、絶対。」警察の情報(リーク)を自己で検証をもせず(裏をとらず)に安易に垂れ流していたマスコミの報道姿勢(マスコミのあり方)が、当初、熊本さんが無罪と予測していた裁判長の考えを有罪に変えてしまったと話しているのです。1審判決に対するマスコミの影響が非常に大きかったことが生々しく伝わる言葉です。ちなみに、もう一つの理由について、熊本さんは、「もう一つは、自白があることに対する特異な雰囲気、妙な威圧感。そういうものは今の裁判官でもありますよ」と“自白があること”を理由として挙げています。
つまり、“マスコミ”と“自白”により、静岡地裁の第1審判決が有罪(合議:有罪2、無罪1:熊本さん)へと振れ、有罪判決とされてしまったことになります。このこと(事実)は、、、仮定の話しになりますが、もし西嶋弁護士の提言する刑事司法改革の課題が実現されていたならば、つまり、弁護士の立会いの取調べ可視化が実現され、強要された自白をすることもなく、マスコミのあり方が是正され、事件発生当時からマスコミが冷静な検証を行った客観的な報道をしていたら、袴田厳さんは、第1審の判決時点で、合議が無罪2名となり、“無罪”となっていた!“ということなのです。西嶋弁護士の指摘する課題は、第2の袴田厳さんを出さないための、つまり無辜の者を救うための、非常に重要な課題であることを忘れてはいけないと思います。
しかし、この課題は、少し前の講演会の課題であり、長い間、国際水準に遠く及ばない日本の刑事司法制度の課題とされてきたものです。悲しいことは、これらの課題が、現在でも同じように重要な課題であり、充分に実現されていない課題のままであるということです。これらの課題についても、司法改革が徐々にでも前に進むことを切に願います。政治的には個人的に中立ですが、これらの課題は、法律の問題でもあり、これらの課題に真摯に向き合い積極的に動いてくれる行動力のある真っ当な政治家の方がいれば応援したいですね。
2018/5/5のツィッターで、社民党の弁護士出身の福島みずほさんは、こうつぶやかれていました。”獄友の映画を見る。ポレポレ東中野です。狭山事件、布川事件、足利事件、袴田事件の5人の人たちの冤罪を晴らす人生。不運だったが不幸ではない。冤罪を生まない法制度を作らなければ。再審制度の法改正をやりたい。“ 思わずいいねを押していました!

最後に、マスコミ(メディア)のあり方について補足させてください。マスコミについては、まず、上述したように、裁判の判決にも影響するような大きな影響力があります。「袴田死刑囚救済議員連盟」を立ち上げられ、袴田事件にも尽力された鈴木宗男さんも、マスコミ報道のミスリードにより、検察のいわゆる国策捜査(まず、はじめに検察の結論(ストーリー)ありきの捜査)に巻き込まれてしまったと言われています。
そして、もう一つ気になるのが、マスコミの事件発生時の報道姿勢・論調とその後の報道対応です。まず、事件当時の論調ですが、西嶋弁護士は、“ボクサー崩れ”“まだ白状しない”などのマスコミ論調をソフトに指摘されています。しかし、実際に過去の新聞記事を調べてみると、熊本さんが“むちゃくちゃですね”と話しているように、ボクサーへの偏見のみでなく本当に酷く聞くに堪えない論調であり、ここでは記述したくないほどの暴走した暴言の連呼でした。一部のメディアでは、捜査段階での袴田さんの実名報道・警察情報のリークなど重大な人権侵害だったと報じています。当時の新聞記事を目にされた家族・関係者の方々はいかなる想いでこれらの記事や報道を目にしていたかと思うと胸が痛みます。私がその立場であったら、これらの報道を盲目的に信じて、関係を断ち切ってしまっていたかもしれません。慈悲・慈愛に満ちた菩薩のような秀子さんは、厳さんを信じ、ゆるぎなくぶれることもなく、厳さんの無実をはらすために半生を捧げられていることは、皆様ご存知のとおりです。さらに、何も知らない第3者の世間の人々は、これらの報道の影響を受けて、袴田憎し、袴田犯人の誤った世論形成に傾いてしまった可能性が高いと考えます。当時の社会情勢や世相状況の理由もありますが、これらは、当時のマスコミにとっては、汚点であり思いだしたくもない過去でしょう。
 2014/3/27に静岡地裁が再審開始決定と死刑及び拘置の執行停止し、袴田さんが釈放されると、マスコミは、秀子さん、弁護団、支援者の方々の喜びの声とともに当時の警察の捜査のあり方の問題点や刑事司法の改革の必要性などについてはコメントし報道しています。しかし、マスコミ自身の当時のマスコミ報道に対する反省まで言及し報道したマスコミはほとんど皆無であったことは、非常に残念なことであり、個人的にはすっきりしません。マスコミ各社は、猛省し、その反省を今後の報道に生かせるようにしてもらいたいと考えます。6月11日の東京高裁の再審開始可否判断の日が近づいています。この件については、弁護団及び支援者の方々などがマスコミに訴えるなど精力的に活動されています。事前のマスコミの盛り上がりが影響を与え、“再審開始決定・検察の特別抗告なし”を後押しするために非常に重要なテーマだと思います。マスコミ各社には、事件当時のマスコミ報道を反省し、このテーマを積極的に取り上げなければならない責務・責任があるのではないでしょうか。
6月11日、決定の当日は袴田さん本人が上京し、裁判所内で担当書記官から決定文を受け取る方向で調整中(5/29付静岡新聞)とのことです。厳さんが、当日、再審開始の決定を自ら受領するこができ、検察も最高裁に特別抗告することなく、厳さんの“幸せの花”が大きく開花することをあらためて強く切に願います。

また、だらだらとした長文の拙文となり本当に失礼いたしました。こちらについても必要ない部分は遠慮なく削除願います。
Posted by Oh!Noh! at 2018年06月01日 17:36
Oh!Noh!様

お返事、ありがとうございました。

浜松にも「救う会」があるものですから、勘違いしてしまいました。すみません。青柳さんがゲストの時にいらしたのですね!青柳さんは、私どもの「袴田事件がわかる会」へは皆勤賞ものできてくださっています。
また、どうぞ「わかる会」にもお出かけくださいませ。

頂いたコメントは、読みやすく行間をあけるなどし、2回に分けてブログで紹介させていただきます。

なお、秀子姉さんから感謝の意をお伝えするよう言付かっております。
秀姉は徹底した合理主義で、前しかみない人です。豪傑肌でユーモアを解し、何事も笑い飛ばしてブルトーザーのごとく進む人。スカッと気持ちよく、会えば会うほど会いたくなる人です。

ありがとうございました。
Posted by キッチンガーデンキッチンガーデン at 2018年06月01日 21:50
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