袴田事件再審 結審傍聴速報

袴田家物語

2024年05月23日 02:22

58年にわたる長い長い再審無罪のための闘い・・結審の法廷・・

検察官は、これまでの主張を繰り返したあと・・・

「被告人には、さしたる前科がないものの、特段組むべき事情は認められない。33年余り死刑囚として身柄を拘束され、現在訴訟能力の観点から心神喪失と認定されていることは、被害者4名が無惨に殺害されるなどした本件の量刑事情を変更させるものではない」

そして・・「刑の重さは、被告人の罪責に応じて決せられるべきところ、被告人の罪責は誠に重大」

だんだん検察官の声が小さくなって・・早口になって・・「死刑を求刑する」

え?今、なんて言った?あっけにとられるほど、さらーーっと言った丸山検察官。再審公判検察側主任(というのか知らないが)、検察側リーダーだ。

弁護団席から机をバンバン叩いて抗議する音・・

すぐさま、「休廷します」と裁判長。

検察官3人の心境や如何に・・と見れば、15回公判中1度も表情は動かない能面のような丸山検察官は能面のよう、対象的に島本検察官は苦虫を噛み潰したような顔で落ち着かない、もうひとり先月から加わった若手は出番なく時々眠たそうに見える。
3人共、本心から巖さんが死刑相当だと思うのだろうか。思い込もうとしているのだろうか・・。
良心の呵責、などとは言わない。法律家として恥ずかしくないのか、再審開始決定で否定された主張をまたぞろ蒸し返し、可能性しか論じられずに、だ。
歴史に汚点を残し、世界から「野蛮な日本の検察」とみなされる。

その後に行われた弁護側の最終弁論、これが素晴らしかった。
検察官とは対象的に、一様に晴れ晴れした表情の弁護団。


全国民が巖さんの裁判を注視している。静岡地裁の責任は、無実の巖さんに単なる無罪判決を言い渡すことではない。

巖さんに艱難辛苦を与えた警察、検察、裁判所の所業を断罪することであり、58年間闘い続け生き抜いた巖さんを賞賛し、労い、そして謝罪することである。


そのためには、「5点の衣類」と自白その他の証拠が捜査機関のねつ造であったと認定し、証拠から排除することを躊躇してはならない。

全国民が静岡地裁とともにあるからである」
(笹森弁護士の弁論の一部)

聴く者の心を打たずにはおかなかった。

再審公判を闘いぬいて弁護団控室に戻ってきたひで子姉さん。


傍聴人も弁護団も「泣かせた」ひで子姉さんの最終意見陳述については次回に。

鴨志田祐美弁護士、青木恵子さん(東住吉事件で再審無罪)、プロボクシング協会も応援に駆けつけてくださいました。






最後に穏やかな巖さん・・・「犬の時代」とおっしゃる巖さんに犬のパペットが届き・・。


結審の日の様子は・・明日

たくさんの方から「袴田さん支援クラブ」HPに応援のメッセージ、サポーターズクラブ入会お申し込みをいただきました。

「ニュースみて腹がたってしょうがない」「袴田巌さんの無罪を信じています。警察と検察の誠意を、誤ちを認めることの重大さを」「袴田さんの無実が証明され、完全に,無実となり、国からの謝罪が得られますように」「1日も早く袴田さんとお姉さんの心に平和と安堵が戻りますことを心から祈っています。みんなわかっていますし、みんな信じています」・・他

ありがとうございます!ひで子姉さんに伝えます。


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