2016年10月30日
ドキュメンタリー映画 「夢の間の世の中」
今日は、映画を観てきました。そのご報告をします。
数日前の新聞にこの映画会の告知がしてあったのを見つけて出かけて行ったのですが、観たらブログに書かずにはいられなくなりました。
映画は・・「夢の間の世の中」です
2014年に再審開始決定で釈放された袴田巌さんのドキュメンタリー映画です。
袴田さんは浜松出身、現在浜松在住ということもあり、テレビのニュース等では暮らしぶりなども報じられているので、ご存知の方も多くいらっしゃるでしょう。
袴田巌さんは、1966年に清水で起きた一家4人殺害事件で逮捕され、一貫して否認しながら死刑が確定。
48年間拘留され、そのうち33年は死刑囚として収監されており、これは一時ギネスにも載ったほど世界的にも例のない異常事態でした。
袴田さんにはアリバイがある。
物的証拠がない。
連日長時間(17時間の日もある。トイレにも行かせない)に及ぶ暴力的な取調べのうえ、睡眠妨害。
拘留期限間際に自白。その後一貫して否認。
自白とは異なる証拠の衣服が事件後1年以上経過してから検察側から出される。
その衣服は自白のパジャマではないうえ、小さくて袴田さんは着られないサイズ。
1審で死刑判決を出した3人の裁判官のうちの一人は袴田さんの無罪を確信していて死刑に反対しました。
が、多数決で負けて死刑判決を出すに至ったのです。(死刑のような重大決断が多数決などで決まっていいのか!)そして、判決文を書く時に以下のような前代未聞の付言をつけているのです。
「被告人が自白するまでの取調べは、―外部と遮断された密室での取調べ自体の持つ雰囲気の特殊性をもあわせて考慮すると―被告人の自由な意思決定に対して強制的・威圧的な影響を与える性質のものであるといわざるをえない。
このような本件捜査のあり方は、「実体真実の発見」という見地からはむろん、「適正手続の保障」という見地からも、厳しく批判され、反省されなければならない。本件のごとき事態が二度とくり返されないことを希念する余り敢えてここに付言する」
担当裁判官が、二度とくり返えしてはいけないと言うようなことが、どうしてまかり通っているのでしょう!しかも、人一人の命を奪うという死刑ですよ!!!
死刑執行して殺してしまってから、間違いでしたでは取り返しがつかない。
この裁判官、熊本典道氏は呵責の念に苛まれ裁判官を辞めています。
良心のある裁判官だったのです。
「お父さんは殺人未遂犯だ」と高校生の娘さんに言ったそうです。
熊本氏に取材したハフポストの記事をぜひお読みください
ハフポスト 長野智子ブログ
http://www.huffingtonpost.jp/tomoko-nagano/post_7239_b_5061378.html
さらに袴田事件については・・
無実の死刑囚 袴田巌さんを救う会
http://www.h3.dion.ne.jp/~hakamada/jiken.html
死刑囚としての恐怖は、私たちには想像できません。
スクリーンの中に、そのために精神を蝕まれた袴田巌さんの姿がありました。
観ていると、腹の底から怒りが込み上げてきます。
こんな事実があるということに。
私達がこんなことを許しているということに。
今日の映画は、「浜松 袴田巌さん救う市民の会」主催でした。
再審開始を訴える葉書を高裁に出す活動と署名を集める活動をしているようでした。
もちろん私も署名しました。葉書も出します。
最後になりましたが、今日の映画の中に「救い」もありました。
それは、この方です
巌さんのお姉さん、秀子さんです。
「アッハッハ」と笑い飛ばして、ありのままの巌さんを受け入れ支える姿は人間として優れて高貴。
感動せずにはいられません。
巌さんご本人のためはもとより、お姉さんの秀子さんのためにも一日も早く再審が開始され、無罪が確定しなくてはなりません。
お二人は共に80歳を越えているのです。
今日は、「食の安全」の話ではありませんでしたが、私たちの「生存の安全」の話ともいえます。
どうか関心を寄せてくださいますように・・。
特に、次世代を担う若者のみなさん!!!最近は若者の冤罪もありますよ。
数日前の新聞にこの映画会の告知がしてあったのを見つけて出かけて行ったのですが、観たらブログに書かずにはいられなくなりました。
映画は・・「夢の間の世の中」です
2014年に再審開始決定で釈放された袴田巌さんのドキュメンタリー映画です。
袴田さんは浜松出身、現在浜松在住ということもあり、テレビのニュース等では暮らしぶりなども報じられているので、ご存知の方も多くいらっしゃるでしょう。
袴田巌さんは、1966年に清水で起きた一家4人殺害事件で逮捕され、一貫して否認しながら死刑が確定。
48年間拘留され、そのうち33年は死刑囚として収監されており、これは一時ギネスにも載ったほど世界的にも例のない異常事態でした。
袴田さんにはアリバイがある。
物的証拠がない。
連日長時間(17時間の日もある。トイレにも行かせない)に及ぶ暴力的な取調べのうえ、睡眠妨害。
拘留期限間際に自白。その後一貫して否認。
自白とは異なる証拠の衣服が事件後1年以上経過してから検察側から出される。
その衣服は自白のパジャマではないうえ、小さくて袴田さんは着られないサイズ。
1審で死刑判決を出した3人の裁判官のうちの一人は袴田さんの無罪を確信していて死刑に反対しました。
が、多数決で負けて死刑判決を出すに至ったのです。(死刑のような重大決断が多数決などで決まっていいのか!)そして、判決文を書く時に以下のような前代未聞の付言をつけているのです。
「被告人が自白するまでの取調べは、―外部と遮断された密室での取調べ自体の持つ雰囲気の特殊性をもあわせて考慮すると―被告人の自由な意思決定に対して強制的・威圧的な影響を与える性質のものであるといわざるをえない。
このような本件捜査のあり方は、「実体真実の発見」という見地からはむろん、「適正手続の保障」という見地からも、厳しく批判され、反省されなければならない。本件のごとき事態が二度とくり返されないことを希念する余り敢えてここに付言する」
担当裁判官が、二度とくり返えしてはいけないと言うようなことが、どうしてまかり通っているのでしょう!しかも、人一人の命を奪うという死刑ですよ!!!
死刑執行して殺してしまってから、間違いでしたでは取り返しがつかない。
この裁判官、熊本典道氏は呵責の念に苛まれ裁判官を辞めています。
良心のある裁判官だったのです。
「お父さんは殺人未遂犯だ」と高校生の娘さんに言ったそうです。
熊本氏に取材したハフポストの記事をぜひお読みください
ハフポスト 長野智子ブログ
http://www.huffingtonpost.jp/tomoko-nagano/post_7239_b_5061378.html
さらに袴田事件については・・
無実の死刑囚 袴田巌さんを救う会
http://www.h3.dion.ne.jp/~hakamada/jiken.html
死刑囚としての恐怖は、私たちには想像できません。
スクリーンの中に、そのために精神を蝕まれた袴田巌さんの姿がありました。
観ていると、腹の底から怒りが込み上げてきます。
こんな事実があるということに。
私達がこんなことを許しているということに。
今日の映画は、「浜松 袴田巌さん救う市民の会」主催でした。
再審開始を訴える葉書を高裁に出す活動と署名を集める活動をしているようでした。
もちろん私も署名しました。葉書も出します。
最後になりましたが、今日の映画の中に「救い」もありました。
それは、この方です
巌さんのお姉さん、秀子さんです。
「アッハッハ」と笑い飛ばして、ありのままの巌さんを受け入れ支える姿は人間として優れて高貴。
感動せずにはいられません。
巌さんご本人のためはもとより、お姉さんの秀子さんのためにも一日も早く再審が開始され、無罪が確定しなくてはなりません。
お二人は共に80歳を越えているのです。
今日は、「食の安全」の話ではありませんでしたが、私たちの「生存の安全」の話ともいえます。
どうか関心を寄せてくださいますように・・。
特に、次世代を担う若者のみなさん!!!最近は若者の冤罪もありますよ。
Posted by 袴田家物語 at 23:57│Comments(0)
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