2024年02月28日

袴田事件弁護団 静岡地裁へ申し入れ(傍聴者への過剰規制)

2月26日、袴田事件弁護団が静岡地裁担当裁判長へ申し入れ書を提出しました。
(以下、筆者要約)

申し入れ書は、傍聴人への①「過剰で不必要な制限」と②「傍聴希望者への差別的、不適切な通告」を速やかに中止することを求めるというものです。

内容は・・
①「過剰で不必要な制限」とは・・
1、裁判の開始前から開始後まで、複数の警備員を法廷内に配置し、傍聴人の方向に向けて着席させた上で、常時傍聴人を監視すること。

2 傍聴人に対して、筆記用具を除く、全ての手荷物(ハンカチやティッシュ、それを入れるバッグに至るまで)を強制的に預けさせること。

② 「傍聴希望者への差別的、不適切な通告」とは・・
 裁判所内に掲示していた内容。傍聴を希望する方々に対して、「傍聴券の交付について4,傍聴券に当選されなかった方は、周辺施設及びほかの来庁者の安全のため、速やかにご帰宅ください。静岡地方裁判所刑事第1部」
これは、傍聴希望者が「周辺施設及びほかの来庁者の安全」を脅かす危険があるかのような差別的な表現を含む不適切な通告。

2024年2月6日、「袴田巌さんの再審無罪を求める実行委員会」からの請願に基づき、2月14日の第8回公判から下線部を削除して掲示するように改善された経緯がある。

そして・・
「ルールに則って傍聴する方々を、まるで犯罪者のごとく扱うことは、本来司法権という公権力の行使を監視・監督する国民の傍聴する権利を敵視」するもので、「国民の人権を守ることを負託されている裁判官として行うべき行為ではない」としている。

さらに・・
「袴田事件の傍聴を希望する人には、裁判の公正を脅かす危険人物など存在しない」こと、「裁判所による公正な裁判の実現を期待し、その実現を確認したいがゆえに傍聴を希望している」、しかし、所持品を剝奪する貴職の強権的な措置は、そのような人々は国家権力たる検察や裁判所に盾突く人物であるから危険人物と見做すということか。国家権力の行使を監視する国民を危険人物と見ているのか。このような発想は国民の信頼を裏切るものであるとして、是正を求めるもの。

・・・・・・・・・・
参考までに、以下、静岡地裁HPより紹介します。

静岡地方裁判所HP

法廷内では,裁判長が法廷の秩序を保つために必要な措置をとることができますので,裁判長から指示があった場合には,その指示に従ってください。

法廷の入口付近には注意事項が掲示されていますので,ご覧ください。

法廷内では静かに
法廷の中では,審理の妨げとならないよう,大きな声で話したり大きな音を立てたりしないでください。

持ち物
携帯電話等音の出る機器をお持ちの方は,法廷内では電源をお切りください。また,危険物や撮影・録音ができる機器等は,許可なく法廷内に持ち込むことはできません。


傍聴の手引
https://www.courts.go.jp/courthouse/kengaku/botyo_tebiki/index.html

・・・・・・・・・・・
携帯電話、「電源をお切りください」とは書いてありますが、「法廷には持ち込めません」とは書いてありません。

実際、傍聴しての感想です。
法定内の前後4隅に警備員がいて傍聴者を見張っています。監視されるなんて、裁判の成り行き見ているだけなのに。見張られている私は理不尽に思います。
しかも、警備員と近すぎて、靴が触れそうで気になって仕方がない。警備員のお腹がゴロゴロ鳴ったのも聞こえたくらい。

今朝の中日新聞記事です。
袴田事件弁護団 静岡地裁へ申し入れ(傍聴者への過剰規制)


静岡新聞↓
袴田事件弁護団 静岡地裁へ申し入れ(傍聴者への過剰規制)



最後は、こちらで緩んでください。ニャンコ、「癒やし」に大活躍。
袴田事件弁護団 静岡地裁へ申し入れ(傍聴者への過剰規制)


袴田事件弁護団 静岡地裁へ申し入れ(傍聴者への過剰規制)


殿(との)は「活躍」にあと少しひみつ巖さんの布団に潜って寝てます。
袴田事件弁護団 静岡地裁へ申し入れ(傍聴者への過剰規制)





 


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この記事へのコメント
「法廷警察権」などと、学生運動華やかし頃に検挙された学生が法廷において暴言を吐くような時に行使された話で時代錯誤も甚だしいと思います。

ただでさえ、全国民が直接静岡地裁に行かなくても、袴田事件の再審公判の内容を知るべきなのに、一体裁判所は何を考えているのでしょうか。
Posted by 堂山晋太郎 at 2024年02月28日 21:45
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