袴田家物語

私の見守り当番でした。

車に乗ると、「赤佐（アカザ）ね、赤佐の大仏殿、袴田巖の御所があるところ」と、巖さん。

赤佐は、巖さんが通った小学校があるところ。
それなら赤佐幼稚の隣・於呂神社に行こう！大仏殿や御所はないけど
出発して・・「堤防を行きましょうか」とお聞きすると、「ああ、堤防ね、いいですよ」で、天竜川堤防へ。

堤防は、実に見晴らしよく気持ちがいいです。
山々の様子が変わっていました。

「イワオさん、遠くの山が白いですよ。雪かぶっているんですね。ほら、昨日は巖さんも雪降るの見ましたね」

「あー、雪ね。降った」

左手に牧場や乗馬クラブが見えてきます。

「イワオさん、馬、馬！見えます？」

「・・・見えた」

ポツポツと話のタネが出てきて楽しい堤防走行ですが、後続車がいるため途中停車やのんびり走行ができないのがチョット残念。

於呂神社へ到着～。


巖さんはすぐに神社内に入らず歩き出されたのでどこへ行くのかと思ったら、正面に廻って鳥居をくぐって入られたのでした。駐車したところから鳥居は見えないので驚きました。前に一度だけ来た時の記憶が明瞭で。

正面鳥居くぐって参道歩く巖さん。


参拝して、帰路に。


すこし走ると・・

「柴本に寄ってちょうだい。ジム見てくから」

「柴本駅に行けばいいですか？」

「駅ね。袴田ジムがあるから。見てかにゃ、ちゃんとやってるか」

・・・絶句。巖さんは60年以上前の話をしている。プロになる上京前、浜北の柴本駅前でボクシングを教えていたと聞いてはいましたが。

遠鉄柴本駅にお連れし、柴本駅はここですと私が言っても、「こんなとこじゃない」と巖さん。道路から見えるホームの標識を見て頂き、「見えますか？芝本って書いてありますね」と言い、駐車場の「柴本駅」という標識を指すと、「ここがか？」と明らかに困惑する巖さん。

私は切なくなりました。巖さんは長すぎる投獄で「浦島太郎」になっているのです。
全てを賭けて打ち込んだの青春の輝き、それが存在しないという残酷。

「今日はもう遅いから、今度またゆっくり探しにきましょうか」と言って車を出しました。
巖さんの目は、「妄想に入っている目」でした。えん罪の罪深さよ・・。

巖さんは、帰りの車中で、ずっと独り事・・というか誰かと話しているふう。
つまり妄想の世界に。

自宅駐車場に戻ると、「はい、どうもご苦労様でした」と巖さんに言われ、少しホッとしました。
さらに、帰ろうとする私を「ちょっと待て」と呼び止め、「やってなかったな」と、千円くださいました。
（千円はチップのつもり。ひで子姉さんに返金）
他人に気配りされる余裕が出たことに、また少し安堵。

巖さんは妄想と現実のギャップに大混乱続きのことでしょう。
そんなことを考える同行でした。


  

集会に、巖さん登場！会場からは拍手、マスコミのカメラが一斉に前に並びました。
（写真、一番手前はゲストの鴨志田祐美弁護士）

ちょっと遅くなってしまったので、加藤英典弁護士（袴田事件弁護団）の報告中でした。
が、報告は一時中断となり、巖さんとひで子姉さんが登壇。


「わたしが袴田巖でございます」と始まった巖さんの話。
それは「巖さんだけの世界」のことで聞く人には分かりにくい、分からないですが・・
以下の抜粋を読んでください。

「世界最大の世界をとった、袴田巖がそこまで到達したということ・・・袴田巖の力量を知るぞということになってきております…闘いの結果なったものであって、えーどんなことをしても勝ちとろうと・・袴田巖の根性が通じたということ・・・えー闘いはまだある・・結果として色んな闘いがございますが、闘い勝とうということで今日きたということで・・」

巖さんは、妄想の世界で「世界一になった」といいながら、「闘い」「勝ちとる」（勝ちとらなければならない事）が続いているのでした。現実が反映されているように思います。

ひで子姉さんは、みなさんに長きに亘るご支援のお礼と、再審開始になることを願っていることを述べました。

巖さんが席に戻るや否や、「帰らにゃ」

もう、こうなったら巖さんを止めることはできません
帰るしかない。

私は、「袴田家物語」（巖さんの近況）をみなさんにお伝えする予定でしたが、残念ながら中止。
巖さんとひで子姉さんを乗せて清水を出ました

来るときは雲の合間から少ししか見えなかった富士山が、ひよっこり顔を出し・・

「イワオ、富士山だよ」というひで子姉さんの声に、顔をあげて「あー富士山か」と巖さん。

巖さんが清水にいた時には数えきれないほど見たであろう富士山・・・

あとは、コクリコクリと舟をこいで・・浜松に着きました。

「お腹空いた！」ひで子姉さんの一声で↓

美味しそうに食べる巖さんを、目を細めて見ているひで子姉さんでした。

今日も、東名高速サービスエリアで、会場の外で、中華店で、「あ、ハカマタさんだ！」「応援してます」と、応援の声をかけていただきました

みなさま、お疲れさまでした。





  

みなさま、静岡市清水区で開かれる明日の集会↓で袴田巖さんが登壇する可能性あります。

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ひで子姉さんが巖さんを「一緒に行こう」と誘う予定ですが、巖さんのことですので返事が「うん」か「行かない」か・・明日になってみないと分かりません。（私の読みでは・・・「うん」じゃないかな）

いずれにしても、みなさま、ぜひ集会に参加して応援してください



  

「袴田巖さんの再審無罪を求める実行委員会」が東京有楽町で街頭アピールを行ないました。


駆けつけマイク握る「袴田巖死刑囚救援議員連盟」鈴木宗男・貴子両議員。


「法と証拠に基づいて袴田さんは無実であると確信している」と、鈴木宗男参議院議員（超党派国会議員連盟の初代事務局長）

「罪を犯していない人が何故半世紀も死刑囚になっているのか」と、鈴木貴子参議院議員（国会議員連盟事務局長）

日本プロボクシング協会袴田巖支援委員会会長・新田渉世氏と事務局長・真部豊氏。


新田氏は、「井上尚弥選手も村田諒太選手も、袴田さんは無実だと信じている」「2月6日はボクシングチャンピオンはじめボクシング選手・関係者が100人、高裁前に集まる・・ボクシング界をあげて袴田さんを支援していく。みなさんもぜひ！」と、熱く語りました。
元バンタム級王者の真部氏も同様に！

わが「袴田さん支援クラブ」「巖さん見守り隊」「袴田サポーターズクラブ」を代表して清水がマイクを握りました。

巖さんの生活を毎日支援し一緒に浜松の街を歩いていること、市民は巖さんに温かく浜松では巖さんの無実は周知の事実になっていること、再審無罪への検察の抵抗は許されないこと、などなどなど、力強く訴えました。

ここで通行人に配布したチラシはコチラ↓です。


裏面はコチラ↓


あとひと月以内に高裁決定の日が明かされます。

みなさん、いよいよです。どうか応援してください





  

静岡朝日テレビが夕方、袴田事件の報道を2回しました。

報道番組「とびっきり静岡」と、ニュースでです。




「とびっきり静岡」には、ジャーナリストの大谷昭宏氏がゲスト出演。

以下に、インパクトが強かった大谷氏のコメント（一部）を紹介します。

「誰が考えたって無罪しかありえない無実の人を何が何でも死刑にしたいのか。日本の司法とは一体何なんだ。東京高裁が再審開始を出せば、間違いなく再審無罪は確定すると思う。・・（略）もしこのまま袴田さんがお亡くなりになるようなことがあったら、我々の社会は取り返しのつかないことをしてしまったことになる。これは司法の問題だけではなく、日本国民としてやっていない人の命を奪ってしまう、あるいは冤罪を晴らせないまま亡くなってしまうことからすれば、国民にとって痛恨事になると思う。結論を出すべき時だ」

巖さんの無実、再審開始して無罪にすべきということがテレビの前のみんなに分かったはず

大谷氏のコメントは聞けませんが、ニュースはYouTubeにアップされています。

こちら→　https://www.youtube.com/watch?v=GVRMEhI42Y4



  

大寒波到来、車立往生や交通機関も乱れ大変なことになっています。
浜松も雪がちらつきました。とにかく寒い！！！

寒くてもなんでも巖さんは昼ご飯を食べたらお出かけです。

以下に、今日の巖さん見守り隊報告です。

見守り担当清水（男性）に加えてTV局が同行取材。

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全国的に最強寒波で大荒れ、浜松は今年最低の３℃、他地区に比べて気温は高めですが、遠州のからっ風の突き刺すような寒さは身に沁みます。

テレビの同行取材があり、巖さん少々緊張気味。

車に乗るときに「寒いな」と実感のこもった一言があり、行先を聞いても無言。
こういう時はまず静岡大学へ。生協南館ではモンスターとバナナオレ購入。余りの寒さにすぐ車に戻り、車中でモンスターを完飲。

寒さをしのげて、歩けるところ・・でショッピングモールへ。
平日の昼下がりなのに混雑していてびっくりしました。

巖さんの足取りは軽く、ずんずん歩き回りほぼ１周回って外へ。
帰り道で公園に寄ってトイレを済まし帰宅でした。

＊明日の夕方１６時４０分から朝日TV『とびっきり！静岡』で袴田さんの近況などが放映されます。ご覧ください。

２９日は清水の集会です。大崎事件の鴨志田弁護士がゲストです。巖さんとひで子さんも当日は車で駆け付け、前回は「戦争は終わった。武器は必要なくなった」と予言されましたが、さて今度はどんな発言をするか楽しみです。

袴田事件の最終ラウンドを圧倒的な応援の力で見届けたいと思います。
２月に入って、１２日から毎週日曜日に浜松駅北口広場で巖さんの応援キャンペーンをやります。
１５時から１６時まで。来られる方はご協力お願いします。今回の決定は巖さんの再審無実を勝ち取る最後のチャンスなので、黙って決定の日を迎えるのではなく、できることをすべてやって迎えたいと思います。　　

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清水は、袴田サポーターズクラブ代表です。張り切っています

みなさんも応援してください

おっと・・写真なしでは終われない

今日は外出先で写真を撮って来なかったので、出発前の一コマを。



みなさま、明日も寒いのでお気をつけて！


　  

毎日新聞静岡版に連載される「姉と弟　袴田巖さん無罪への闘い」・・
巖さんとひで子姉さんの話です。

第1回目です↓　今日出ました（新聞を読みやすいように切り貼りしたもの）


共同通信の配信記事なので、他にも上毛新聞（群馬県）、東奥日報、山形新聞などに。

東奥日報に出たプロローグはコチラ↓

（ちょっと、小さすぎて読めないでしょうか・・）

袴田巖さん日記が滞っていますが、お元気な巖さん、明日お届けしますね


  

「虚偽自白の心理」・・昨日の浜田寿美男先生の公開授業が報道されています。

テレビ静岡ニュース


テレビ静岡ニュースYouTube→　https://www.youtube.com/watch?v=_H1UnCylrHo

中日新聞22日朝刊


静岡新聞朝刊



  

浜田先生の圧巻の授業
警察官（上層部も）への授業は、1回で80分授業2コマとか。これを立ちっぱなしで話続ける。


「虚偽自白の心理ー無実の人が自分の首を絞めるようなウソをなぜつくのかー」

テレビカメラ数台、浜田先生講演と聞きつけて県外メディアも

もちろん、ひで子姉さんも力強いご挨拶。

「私はもう、勝つ気でいます！」

会が終わったあと・・茶でも飲みましょう。


私も飲みたい！という人たちが残って、みんなでブレイク


今日の浜田寿美男先生のご講演は、YouTube「袴田チャンネル」にアップします。

少し、お待ちくださいませ～




  

みなさま、巖さんの「自白」が事実ではない、犯人ではあり得ないことを供述心理学から明らかにし、裁判所にも意見書を提出してきた心理学者の浜田寿美男先生。

自白を迫る側の警察学校で講義されているとのこと。それ、聞きたくなりませんか。

貴重なご講演です。ぜひ、明日お出かけ下さい。